国鉄新性能電車

205系
 205系は,1985年に登場した直流通勤形電車で,軽量ステンレス構造とチョッパよりも低コストな界磁添加励磁制御を採用,主電動機には出力120kWのMT61形直流直巻電動機を使用しています。冷房装置には42,000kcal/hのAU75Gを搭載,電力回生ブレーキ,軽量ボルスタレス空気バネ台車(DT50,TR235),両開き4扉となっています。1984年度に量産先行車として0番台車10両×4本が山手線向けに製造され,1985年から0番台量産車として山手線向けに10両×30本,京阪神緩行線向け7両×4本が製造されました。JR化後は1988年の横浜線向けロットから,従来小さかった側扉窓の上下方向が通常サイズに拡大されました。1990年には京葉線,1991年には武蔵野線にも導入されています。
■ 新製車
形式 番台区分 番号 製造年 主な仕様相違点
モハ205 0番台 1-12 1985 量産先行車,上段下降・下段上昇サッシ窓,主電動機MT61,台車DT50,主制御器CS57,励磁装置HS52,主抵抗器,パンタグラフPS21搭載,定員144名
13-110
121-180
1985-1988 量産車,一段下降窓,111-120欠番,121以降JR化後新製
181-406 1988-1991 側扉窓上下方向拡大
500番台 501-513 1991 相模線向け (4両編成13本),台車DT50D
1000番台 1001-1005 1988 阪和線用 (4両編成5本),腰掛幅440mmに拡大,主電動機冷却風取入口廃止
モハ204 0番台 1-12 1985 モハ205とユニットを組む,量産先行車,上段下降・下段上昇サッシ窓,主電動機MT61,台車DT50,MG,CP搭載,定員144名
13-110
121-180
1985-1988 量産車,一段下降窓,111-120欠番,121以降JR化後新製
181-406 1988-1991 側扉窓上下方向拡大
500番台 501-513 1991 相模線向け (4両編成13本),台車DT50D
1000番台 1001-1005 1988 阪和線用 (4両編成5本),腰掛幅440mmに拡大,主電動機冷却風取入口廃止
クハ205 0番台 1-4 1985 奇数向き,量産先行車,上段下降・下段上昇サッシ窓,台車TR235,定員136名
5-38
41-60
1985-1988 量産車,一段下降窓,前面運行番号表示窓をマグサインに変更,39・40欠番,41以降JR化後新製
61-107
120-144
1988-1990 側扉窓上下方向拡大,前面に列車種別表示器設置
108-119 1989・1990 京葉線向け,前面全体を覆うFRP形状に変更・メルヘン顔
145-149 1991 武蔵野線向け,前面FRP銀色,運行番号表示マグサイン
500番台 501-513 1991 相模線向け,助士席側窓を下方に拡大,前照灯・標識灯は角型・ライトケースに一体化,台車TR235D
1000番台 1001-1005 1988 阪和線用,腰掛幅440mmに拡大,助士席側窓を下方に拡大,運転士側を狭窓,乗務員室後部背面窓拡大
クハ204 0番台 1-4 1985 偶数向き,量産先行車,上段下降・下段上昇サッシ窓,台車TR235,定員136名
5-38
41-60
1985-1988 量産車,一段下降窓,前面運行番号表示窓をマグサインに変更,39・40欠番,41以降JR化後新製
61-107
120-144
1988-1990 側扉窓上下方向拡大,前面に列車種別表示器設置
108-119 1989・1990 京葉線向け,前面全体を覆うFRP形状に変更・メルヘン顔
145-149 1991 武蔵野線向け,前面FRP銀色,運行番号表示マグサイン
500番台 501-513 1991 相模線向け,助士席側窓を下方に拡大,前照灯・標識灯は角型・ライトケースに一体化,台車TR235D
1000番台 1001-1005 1988 阪和線用,腰掛幅440mmに拡大,助士席側窓を下方に拡大,運転士側を狭窓,乗務員室後部背面窓拡大
サハ205 0番台 1-8 1985 量産先行車,上段下降・下段上昇サッシ窓,台車TR235,定員144名
9-72
81-120
1985-1988 量産車,一段下降窓,73-80欠番,81以降JR化後新製
121-232 1988-1993 側扉窓上下方向拡大
サハ204 900番台 901・902 1990 山手線向け6扉試作車,腰掛収納式
0番台 1-51 1991 山手線向け6扉量産車,床下にサービス電源用インバータ搭載
100番台 101-126 1994 横浜線向け6扉車,文字放送モニタ省略,電源用インバータ無し
■ 改造車 (撮影分のみ)
改造後形式番号 種車形式番号 改造年 改造・改番内容
観光列車IROHA
クハ205-603
モハ205-603
モハ204-603
クハ204-603
A
@
クハ205-603←クハ205-111
モハ205-603←モハ205-301
モハ204-603←モハ204-301
クハ204-603←クハ204-111
@2006
A2018
@日光線・東北本線宇都宮-黒磯向けに4両編成化の上併結のため先頭車に電気連結器装備,パンタグラフをシングルアームPS33Fに変更,前位寄りにも霜取り用パンタ追加
A日光線観光列車として再改造,中央寄り扉を片側2箇所ずつ閉鎖,木目調の内装,2人掛け・4人掛けボックスタイプクロスシートに変更,形式番号変更無し
クハ205 5-38 41-60
No.108-13
1985年9月5日
ヤテ14編成
クハ205-14他 10両
試9934M
東海道本線 摂津本山→芦屋



奇 クハ205-14+モハ205-40+モハ204-40+サハ205-27+モハ205-41+モハ204-41+サハ205-28+モハ205-42+モハ204-42+クハ204-14

川重兵庫工場製山手線向け205系ヤテ14編成の試運転です。
(2015/01/12追加)
No.108-16
1985年9月12日
ヤテ16編成
クハ205-16他 10両
回9204M
東海道本線 摂津本山→芦屋



奇 クハ205-16+モハ205-46+モハ204-46+サハ205-31+モハ205-47+モハ204-47+サハ205-32+モハ205-48+モハ204-48+クハ204-16

日立笠戸工場製山手線向け205系10両編成の回送です。
(2015/01/12追加)
No.142-30
1987年3月6日
アカ A編成
クハ205[35-38]他 7両
東海道本線 芦屋→西ノ宮
京都/奇 クハ205+モハ205+モハ204+サハ205+モハ205+モハ204+クハ204 西明石

関西にも新登場した205系。明石電車区にA1〜A4の4編成が配置されました。
(2015/01/18追加)
No.144-15
1987年3月16日
アカ A編成
クハ205[35-38]他 7両
東海道本線 高槻→山崎
京都/奇 クハ205+モハ205+モハ204+サハ205+モハ205+モハ204+クハ204 西明石

明石電車区所属205系A編成の回送。
(2015/01/18追加)
No.200-09
1991年1月4日
アカA編成
クハ205[35-38]他 7両
東海道本線 芦屋→西ノ宮
京都/奇 クハ205+モハ205+モハ204+サハ205+モハ205+モハ204+クハ204 西明石

夙川付近の築堤をゆく205系7両編成高槻行き各駅停車。方向幕がLED表示に変わっています。
(2022/06/08追加)
クハ205 61-107 120-144
No.D200_080105-131
2008年1月5日
ハエ25編成
クハ205-144他 10両
川越線 日進←大宮
大崎/奇 クハ205-144+モハ205-389+モハ204-389+モハ205-390+モハ204-390+モハ205-391+モハ204-391+サハ204-13+サハ204-49+クハ204-144 川越

鉄道博物館の脇を通過する埼京線直通運転の205系10両編成。川越車両センター(東ハエ)の25編成で,川越寄りの2,3号車に6扉のサハ204を組み込んでいます。
(2022/06/12ワイド化)
クハ204 5-38 41-60
No.107-25
1985年8月28日
ヤテ11編成
クハ204-11他 10両
回9204M
東海道本線 芦屋→西ノ宮
奇 クハ205-11+モハ205-31+モハ204-31+サハ205-21+モハ205-32+モハ204-32+サハ205-22+モハ205-33+モハ204-33+クハ204-11

日立笠戸工場からの山手線向け山手電車区ヤテ11編成の新製回送列車
(2015/01/12追加)
No.107-27
1985年8月29日
ヤテ12編成
クハ204-12他 10両
回9937M
東海道本線 芦屋→摂津本山



奇 クハ205-12+モハ205-34+モハ204-34+サハ205-23+モハ205-35+モハ204-35+サハ205-24+モハ205-36+モハ204-36+クハ204-12

こちらは近畿車輛からの回送です。山手線はATCなので,試運転用にATS車上子を仮付けしています。
(2015/01/12追加)
No.142-35
1987年3月6日
アカ A編成
クハ204[35-38]他 7両
東海道本線 芦屋→西ノ宮
京都/奇 クハ205+モハ205+モハ204+サハ205+モハ205+モハ204+クハ204 西明石

東海道緩行線向け205系は4M3Tの7連。
(2015/01/18追加)
No.D70s_100522-64
2010年5月22日
千ケヨ
クハ204
大宮総合車両センター


入場中の千ケヨ武蔵野線用のクハ204
クハ204 108-119
No.186-15
1990年3月25日
ケヨ3編成
クハ204-110他 10両
快速マリンドリーム
京葉線 蘇我



蘇我/奇 クハ205-110+モハ205-296+モハ204-296+サハ205-180+モハ205-297+モハ204-297+サハ205-181+モハ205-298+モハ204-298+クハ204-110 東京

1990年3月10日に全線が開通した京葉線,いわゆるメルヘン顔の205系10両編成12本が投入されました。写真は運転開始したばかりの快速マリンドリームに初乗車したときの一枚で,車体はピカピカです。
(2022/06/12追加)
No.N9002-21
1990年4月1日
ケヨ1編成
クハ204-108他 10両
快速マリンドリーム
京葉線 蘇我
蘇我/奇 クハ205-108+モハ205-290+モハ204-290+サハ205-176+モハ205-291+モハ204-291+サハ205-177+モハ205-292+モハ204-292+クハ204-108 東京

メルヘン顔の快速マリンドリーム。京葉線の205系は赤帯14号という新色の帯を巻いて登場しました。
(2022/07/31追加)
クハ204 1001-1005
No.365-7
1997年3月27日
ヒネR編成
クハ204[1001-1005]他 4両
阪和線 杉本町→浅香
天王寺/奇 クハ205-1000+モハ205-1000+モハ204-1000+クハ204-1000 和歌山

日根野電車区の205系1000番はR401〜R405編成,2M2Tの4両編成です。
(2022/06/12ワイド化)
205系600番台 観光列車IROHA
No.D700_180428-127
2018年4月28日
ヤマY3編成
クハ205-603他 4両
ジョイフルトレイン IROHA
東北本線 蓮田←東大宮
宇都宮/奇 クハ205-603+モハ205-603+モハ204-603+クハ204-603 日光

2018年4月1日から日光線に投入されたIROHA」,中間の扉が埋められています。正面の電幕が貴重。
(2018/04/30追加)

 2013年2月16日 ページ新設
 2022年6月12日 写真ワイド化完了
 2023年4月30日 キャプション欄左右入替完了
 2023年5月12日 新製車一覧表を追加
 2023年5月12日 改造車表を追加
 2023年5月13日 写真をイベント毎昇順から形式分類毎降順に並べ替え
 2023年5月13日 新製車一覧表および改造車表から写真へのリンクを設置
 2023年9月7日 Safariで半角数字列が電話番号リンクされるのを無効化


■参考文献
 JR電車編成表 '92年冬号 ジェー・アール・アール
 Wikipedia 国鉄205系電車


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