Kano鉄道局トップ   旧型国電

事業用車
ここでは,事業用車として使用されていた旧型国電を取り上げて写真を並べます。
救援車 クモエ21800

 クモエ21は1963(昭和38)年から1970(昭和45)年にかけ,17m級3扉車であるクモハ11を種車として10両が誕生した救援車です。このクモエ21800は1975(昭和50)年にクモエ008を長野工場で低屋根化して改番されています。このとき前位側にあったパンタグラフを後位に移設しています。神領区に所属していましたが1987(昭和62)年に廃車となり保管,写真のように佐久間レールパークに展示されていましたが,その後展示車輌入れ替えに伴い惜しくも解体されてしまったようです。側面中央の大きな扉と前面のオフセットした扉が印象的です。連結器は双頭式。

No.226-9
1991年7月25日
クモエ21800
佐久間レールパーク

一度見たら忘れない強烈な印象のお顔です。双頭式カプラが頼もしい。レールパークに収蔵されたので安心していましたが,その後解体とは油断できません。
救援車 クエ28100

 クエ28は車体長17m級の半鋼製事業用制御車救援車に与えられた形式で,1962(昭和37)年から1965(昭和40)年にかけ,大井工・吹田工・浜松工においてクハ16形から28000〜004の5両,サハ17形から28100の1両,計6両が改造されました。クモエ21と同様,側面に大きな扉を持つ他,配置区の事情に応じた形態バリエーションが特徴です。写真のクエ28100は飯田線用として山岳用の仕様となっており,前後妻面に観音開きの大形扉が設置され,前照灯が増設されています。半室式の運転室が前後に設置されましたが、助手席側の乗務員扉はなくサイドから見ると片運に見えます。パンタグラフ・MG も搭載されていません。1985(昭和60)年に形式消滅しました。

No.66-16
1984年8月19日
クエ28100
浜松機関区

中間に挟まっているのでお顔が拝めません。左側に増設された照明があるのに・・・
上の写真の逆サイド。運転室部の増設された照明が見えます。乗務員扉の形状が上の写真と異なります。
(2015/04/25追加)
No.64-3
1984年8月1日
クエ28100
浜松機関区
牽引車 クモヤ22

 クモヤ22には5種類あり,1960(昭和35)年にクモハ11形200番台から改造された新幹線貨物電車計画のコンテナ輸送試験車22000,001も同じ形式ですが用途や形態が写真の車輌とは全く異なります。クモヤ22110〜22118 は,1963(昭和38)年〜1966(昭和41)年にモハ10形から改造された牽引車です。

No.64-33
1984年8月1日
クモヤ22113
浜松工場


この夏最大のイベント?浜松機関区きかんしゃ大集合の時に撮影。浜松工場で115系の牽引に活躍するクモヤ22。塗装も新しく美しい姿を見ることができラッキーでした。
No.66-15
1984年8月19日
クモヤ22201
浜松機関区

クモヤ22201〜203は,牽引車代用として使われていた,木造車を鋼体化したクモニ13形を1970(昭和45)年に改番したグループで,新性能車は制御できませんでした。外観,内装とも荷物車時代のままとなっています。
牽引車 クモヤ90

 昭和40年代に入ると各地の電車区に新性能電車が配置され,これらの入れ換え,牽引用にそれまでのクモヤ22形に代わって新牽引車が必要になってきたことから,1966(昭和41)年にモハ72形基本番台を種車として2両がクモヤ90に改造され,田町電車区に配属されたのが最初で,全国の直流電車区に配置されていきました。用途拡大により,新旧切り替え装置付きの50番台,寒地向けのクモヤ90101などが派生しています。さらに中央本線系低トンネル向けの800番台も登場しています。

No.N7806-5 (by H.K)
1978年7月
クモヤ90
東海道本線 住吉→摂津本山

当時中学生だった弟のH君がハーフサイズのオリンパスPen Fで撮影した,本山の大カーブでのクモヤ激走シーン。擦り切れるようなツリカケモータ特有の唸り音がよみがえります。東海道・山陽緩行線は1976(昭和51)年2月26日にて73系旧型国電の運用は終了しており,ぶどう色のツリカケ電車はクモヤ,クモルのみと貴重な存在になっていました。
No.28-13
1983年12月27日
クモヤ90+クモヤ145
阪和線 山中渓→紀伊


この1つ前のコマの分析により先頭はクモヤ145-108と思われます。KRですが標準レンズで撮影して拡大しているのでさすがにクモヤ90のナンバーは読み取れませんでした。
(2011/11/06追加)
No.64-31
1984年8月1日
クモヤ90
浜松工場


115系を牽引するクモヤ90。やはり現役で活躍する姿を見るのが嬉しい。銘板の数が深い歴史を物語っています。
クモヤ90052

 クモヤ90の50番台は新性能車両と旧性能車両のブレーキ装置を自動的に切り替える機能が付けられた牽引車ですが,のちに0番台車にも同じ機能が取り付けられたことから,実質的な違いはなくなっています。クモヤ90052車は一時豊橋区に常駐し,クモハ12041と2両でイベント列車として運転されたり,トロッコ列車の入れ替えや,冬期に飯田線北部の霜取り電車として活躍しました。1995(平成7)年1月13日付けで廃車になっています。

No.133-32
1986年8月6日
クモヤ90052
沼津機関区


沼津機関区にぶどう色の機関車を並べた展示会があり立ち寄ったときの1枚。熱中症で倒れそうに暑い日でした。

クモヤ90202
クモヤ90の100,200番台車はクモヤ145同等の車体にぶどう色2号,黄5号の警戒色となっています。
山崎の有名撮影地を2両で通過するクモヤ90-200番台車。
(2015/01/18追加)
No.144-25
1987年3月17日
クモヤ90202+クモヤ90
東海道本線 高槻←山崎
クモヤ90803

 クモヤ90800番台は中央本線用の低屋根車です。このうち801は全低屋根車でDT14形台車を履いています。802以降はパンタ部のみ低屋根車ですが,写真の803のみダブルパンタグラフを装備し両車端を削った凸形で,側窓もモハ72時代の上中段が1枚窓化されているのが特徴となっています。

No.203-35
1991年2月8日
クモヤ90803
大糸線 南小谷


115系を牽引するクモヤ90803。能登のSLときめき号撮影の折,1人でバルブ。上の写真とは打って変わって凍えそうでした。
牽引車 クモヤ91

 クモヤ91は向日町運転所に大量に配置された485・583系交直流電車の入換,吹田工場への入出場牽引,交流j加圧試験などのため,交直流で使える牽引車が必要とされ,1968(昭和43)年にモハ72形基本番台から改造されて000〜003の4両が生まれています。クモヤ90と同様,新旧切換装置、新旧自動ブレーキ読替え装置を装備しています。直流区間では制御電動車,交流区間では制御車として使用できるシステムが組まれています。そのため屋根上に検電アンテナを持っているのが特徴となっています。1987(昭和62)年にうち2両がJRに承継されましたが,1999(平成11)年に形式消滅しました。

No.60-34
1984年7月22日
クモヤ91
東海道本線 高槻→山崎


百山踏切の定点にて,485系5両を牽引するクモヤ91。
配給車 クモル23050

 クモル23050は1961(昭和36)年に国鉄豊川分工場でモニ13027から改造された配給制御電動車です。荷重は有蓋室5t、無蓋部5t,無蓋部は木製アオリ戸で固定式になっています。正面は前後ともHゴム支持の傾斜のついた2枚窓で,最大の特徴となっています。1985(昭和60)年に廃車となりました。

No.64-22
1984年8月1日
クモル23050
浜松機関区


一度見たら忘れられないインパクトの強い車輌です。
No.66-17
1984年8月19日
クモル23050
浜松機関区


浜松で行なわれたきかんしゃ大集合で展示されたクモル23050+クエ28100+クモヤ22201という個性派揃いの濃〜い編成。なかなか味わい深く,鉄コレ用モータを使って模型化しようかなどと考えている昨今でございます。

 2007年11月3日 ページ新設

■参考文献
 ・鉄道ファン Vol.36 No.417 ロクサン形電車とそのファミリー 1996年1月 交友社
 ・沢柳健一 旧型国電50年U JTBキャンブックス
 ・Wikipedia