721系
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 721系はJR北海道が札幌都市圏の輸送改善を目的に開発した車両で,1988年に登場し2003年までに135両が製造されました。軽量ステンレス製車体を用いた片開き3扉車で,寒冷対策として両開き式の仕切扉を設けたデッキにより客室は前後2室に分けられているのが特徴。主電動機は5次車までが整流回路にサイリスタとダイオードで構成された混合ブリッジを使用したサイリスタ位相制御により定格出力150kWの直流直巻電動機を駆動する方式で2M1T,エアポートでは4M2Tとなっていました。6・7次車では785系の制御システムを採用,GTO素子を用いたVVVFインバータ制御により定格出力215kWのかご形三相誘導電動機を駆動する方式に変更し1M2Tとしました。8次車では731系の制御システムを採用してパワー半導体をGTO素子からIGBT素子に変更,主電動機も230kWに大容量化しています。
■ 新製車
形式 記号 番台区分 番号 製造年 主な仕様・相違点
クモハ721 Mc 0番台 1‐22 1988‐1992 1‐4次車,小樽向き,サイリスタ位相制御
200番台 201‐203 1992 5次車,小樽向き,エアポート用,サイリスタ位相制御
モハ721 M' 0番台 1‐23 1988‐1992 1‐5次車,サイリスタ位相制御
100番台 101‐103 1992 5次車,エアポート用,サイリスタ位相制御
200番台 201‐203 1992 5次車,エアポート用,サイリスタ位相制御
1000番台 1001‐1009 1993 6・7次車,GTO素子VVVFインバータ制御
5000番台 5001
5101‐5103
5201‐5203
2003 8次車,IGBT素子VVVFインバータ制御
モハ720 M 0番台 23 1992 5次車,エアポート用,サイリスタ位相制御
100番台 101‐103 1992 5次車,エアポート用,サイリスタ位相制御
クハ721 Tc 0番台 1‐22 1988‐1992 1‐4次車,苫小牧・旭川向き
100番台 101‐103 1992 5次車,新千歳空港・苫小牧・旭川向き,エアポート用
Tc1 1000番台 1001‐1009 1993 6・7次車,新千歳空港・苫小牧・旭川向き,1009は2003年全室uシート化
Tc2 2000番台 2001‐2009 1993 6・7次車,小樽向き
サハ721 T 0番台 22 1992 5次車,エアポート用,トイレ,車掌室設置
200番台 201‐203 1992 5次車,エアポート用,トイレ,車掌室設置
4000番台 4101‐4104 2003 8次車,1000番台電動車編成向け,ブレーキ遅れ込め制御無し
Tu 4201‐4204 2003 同上,全室uシート車
T 5000番台 5101‐5103 2003 8次車,5000番台電動車編成向け,ブレーキ遅れ込め制御有
Tu 5201‐5203 2003 同上,全室uシート車
Mc・Tc2は小樽向き, Tc・Tc1は新千歳空港,苫小牧,旭川向き, Tuは全室uシート車
■ 改造車
改造後形式 記号 番号 種車形式番号 改造年 改造・改番内容
 130km/h対応[3000番台]
クモハ721
3000番台
Mc 3015‐3022
3201‐3203
クモハ721 15‐22
201‐203
2001‐2002 3両編成の2‐4次車(F‐15 ‐ F‐21)編成および6両編成の5次車(F‐22, F‐23, F‐101 ‐ F‐103, F‐201 ‐ F‐203)につき130km/h運転対応改造し改番,車両番号は種車+3000,編成番号も元番号+3000
サハ721 3201‐3203は2003‐2004年に全室uシート化
モハ721
3000番台
M' 3015‐3022
3101‐3103
3201‐3203
モハ721 15‐23
101‐103
201‐203
2001‐2002
モハ720
3000番台
M 3023
3101‐3103
モハ720 23
101‐103
2001‐2002
クハ721
3000番台
Tc 3015‐3022
3101‐3103
クハ721 15‐22
101‐103
2001‐2002
サハ721
3000番台
T
Tu
3022
3201‐3203
サハ721 22
201‐203
2001‐2002
 編成組替
モハ721
4000番台
M' 4101‐4104
4201‐4204
モハ721 1004 1006 1008 1001 1003 1005 1007 1002 2003 6・7次車モハ721 1000番台,クハ721 1000番台と新製した8次車のサハ721 4000番台で6両編成x4本を組成,ブレーキ遅れ込め制御無しのため4000番台に改番,編成番号はF‐4201+F‐4101 ‐ F‐4204+F‐4104編成
クハ721
4000番台
Tc2 4201‐4204 クハ721 2003 2005 2007 2002 2003
Tc1 4101‐4104 クハ721 1004 1006 1008 1002 2003
クハ721
5000番台
Tc2 5002 クハ721 2006 2003 編成組替で捻出された7次車クハ721 1000番台2両と8次車モハ721‐5001でF‐5001編成 (3両)を組成,ブレーキ遅れ込め制御有のため改番
Tc1 5001 クハ721 1005 2003
Tc2 5201‐5203 クハ721 2001 2004 2008 2003 6・7次車クハ721 1000番台3両,2000番台3両と新製した8次車モハ721 5000番台,サハ721 5000番台車12両で6両編成x3本を組成,ブレーキ遅れ込め制御有のため5000番台に改番,編成番号はF‐5201+F‐5101 ‐ F‐5203+F‐5103編成
Tc1 5101‐5103 クハ721 1001 1003 1007 2003
 制御系更新
クハ721
2000番台
Tc2 2207 クモハ721 7 2010 F‐7編成の制御系をサイリスタ位相制御からIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御に変更,2M1T→1M2Tとしクモハ721は電装解除,改番後はF‐2107編成
Tc1 2107 クハ721 7 2010
モハ721
2000番台
M 2107 モハ721 7 2010
クハ721
3000番台
Tc2 3222
3201‐3203
クモハ721 3022
3201‐3203
2011‐2012 F‐3022+F‐3023編成,F‐3101+F3201編成,F‐3102+ F3202編成およびF‐3103+F3203編成の6両編成4本について,制御系をサイリスタ位相制御からIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御に変更,2M1T→1M2Tとしクモハ721,モハ720は電装解除,モハ721 32013203,31013103, サハ721 32013203, 31013103は変化なし,*クハ721 3101‐3103はTc→Tc1に変更
編成番号:F‐3022+F‐3023編成→F‐3222+F‐3123編成,他の編成番号は変化なし
Tc1 3122
3101‐3103*
クハ721 3022
3101‐3103
2011‐2012
モハ721
3000番台
M 3222 3123 モハ721
3022 3023
2011‐2012
サハ721
3000番台
T 3123
3101‐3103
モハ720 3023
3101‐3103
2011‐2012
Tu 3222 サハ721 3022 2011‐2012
Mc・Tc2は小樽向き, Tc・Tc1は新千歳空港,苫小牧,旭川向き, Tuは全室uシート車
クハ721 1‐22
No.D200_090320‐58
2009年3月20日
F‐10編成
クハ721‐10他 3両
普通
函館本線 苗穂→白石
小樽 クモハ721‐10+モハ721‐10+クハ721‐10 苫小牧

1・2次車で落成から130km/h改造や制御系の改造など改番されていないのは,このF‐10編成などF‐1 ‐ F‐6,F‐8 ‐ F‐14編成の13本となっています。
クモハ721 3015‐3022 3201‐3203
No.D200_090320‐32
2009年3月20日
F‐3103+3203編成
クモハ721‐3203他 6両
回送
函館本線 札幌
小樽 クモハ721‐3203+モハ721‐3203+サハ721‐3203+モハ720‐3103+モハ721‐3103+クハ721‐3103 滝川

快速エアポート用として130km/h対応改造され3000番台が付与されたF‐3103+F‐3203編成。小樽向きは写真のクモハ721‐3203となっています。このあと2012年にサイリスタ位相制御からIGBTによるVVVFインバータ制御に更新した際,変換器ならびに主電動機の容量増などで4M2Tから2M4Tとなり,クモハ721は電装解除されクハ721になっています。
No.D200_090320‐75
2009年3月20日
F‐3015編成
クモハ721‐3015他 3両
普通
函館本線 苗穂←白石
小樽 クモハ721‐3015+モハ721‐3015+クハ721‐3015 苫小牧

130km/h化対応で3000番台に改番されていますがサイリスタ位相制御のまま運用され続けたF‐3015編成。2024年4月に廃車となっています。
クハ721 3015‐3022 3101‐3103
No.D200_090320‐40
2009年3月20日
F‐3103+3203編成
クハ721‐3103他 6両
回送
函館本線 札幌
小樽 クモハ721‐3203+モハ721‐3203+サハ721‐3203+モハ720‐3103+モハ721‐3103+クハ721‐3103 新千歳空港

快速エアポート回送,新千歳空港方のクハ721‐3103の表情。
No.D200_090320‐56
2009年3月20日
F‐3017編成
クハ721‐3017他 3両
普通
函館本線 苗穂→白石
小樽 クモハ721‐3017+モハ721‐3017+クハ721‐3017 旭川

2001年に130km/h運転対応改造で3000番台に改番されたF‐3017編成,落成時はF‐17編成でした。
No.D200_090320‐59
2009年3月20日
F‐3103+3203編成
クハ721‐3103他 6両
快速 エアポート
函館本線 苗穂→白石
小樽 クモハ721‐3203+モハ721‐3203+サハ721‐3203+モハ720‐3103+モハ721‐3103+クハ721‐3103 新千歳空港

苗穂駅を通過する快速エアポート。
No.D200_090320‐78
2009年3月20日
F‐3103+3203編成
クハ721‐3103他 6両
快速 エアポート
函館本線 苗穂←白石
小樽 クモハ721‐3203+モハ721‐3203+サハ721‐3203+モハ720‐3103+モハ721‐3103+クハ721‐3103 新千歳空港

クリスタルエクスプレス トマム&サホロとすれ違うF‐3103+3203編成。
No.D200_090320‐79
2009年3月20日
F‐3103+3203編成
クハ721‐3103他 6両
快速 エアポート
函館本線 苗穂←白石
小樽 クモハ721‐3203+モハ721‐3203+サハ721‐3203+モハ720‐3103+モハ721‐3103+クハ721‐3103 新千歳空港
クハ721 4101‐4104
No.D200_090318‐1
2009年3月20日
F‐4101+F‐4201編成
クハ721‐4101他 6両
快速 エアポート
函館本線 桑園←札幌
小樽 クハ721‐4201+モハ721‐4201+サハ721‐4201+サハ721‐4101+モハ721‐4101+クハ721‐4101 新千歳空港

札幌を出て小樽に向かう快速エアポート,最後部はクハ721‐4101
クハ721 4201‐4204
No.D200_090320‐57
2009年3月20日
F‐4101+F‐4201編成
クハ721‐4201他 6両
快速エアポート
函館本線 苗穂←白石
小樽 クハ721‐4201+モハ721‐4201+サハ721‐4201+サハ721‐4101+モハ721‐4101+クハ721‐4101 新千歳空港

札幌に向け力走する快速エアポート。
No.D200_090320‐80
2009年3月20日
F‐4101+F‐4201編成
クハ721‐4201他 6両
快速エアポート
函館本線 苗穂→白石
小樽 クハ721‐4201+モハ721‐4201+サハ721‐4201+サハ721‐4101+モハ721‐4101+クハ721‐4101 新千歳空港

新千歳空港に向かう快速エアポート。
クハ721 5001
No.D200_090320‐51
2009年3月20日
F‐5001編成他
クハ721‐5001他 6両
普通
函館本線 苗穂→白石
小樽 クハ721+モハ721+クハ721+クハ721‐5002+モハ721‐5001+クハ721‐5001 滝川

F‐5001編成は2003年の編成組替で捻出された7次車クハ721 1000番台2両と8次車モハ721‐5001で組成された3両編成で,,ブレーキ遅れ込め制御有のためクハを5001,5002に改番したもの。
クハ721 5101‐5103
No.D200_090320‐38
2009年3月20日
F‐5101+F‐5201編成
クハ721‐5101他 6両
快速 エアポート
函館本線 札幌
小樽 クハ721‐5201+モハ721‐5201+サハ721‐5201+サハ721‐5101+モハ721‐5101+クハ721‐5101 新千歳空港

札幌駅で711系と並ぶ721系F‐5101+F‐5201編成。新千歳空港方の先頭はクハ721‐5101。
No.D200_090320‐41
2009年3月20日
F‐5101+F‐5201編成
クハ721‐5101他 6両
快速 エアポート
函館本線 札幌
小樽 クハ721‐5201+モハ721‐5201+サハ721‐5201+サハ721‐5101+モハ721‐5101+クハ721‐5101 新千歳空港
No.D200_090320‐68
2009年3月20日
F‐5103+F‐5203編成
クハ721‐5103他 6両
快速 エアポート
函館本線 苗穂→白石
小樽 クハ721‐5203+モハ721‐5203+サハ721‐5203+サハ721‐5103+モハ721‐5103+クハ721‐5103 新千歳空港
クハ721 5201‐5203
No.D200_090320‐48
2009年3月20日
F‐5103+F‐5203編成
クハ721‐5203他 6両
回送
函館本線 苗穂←白石
小樽 クハ721‐5203+モハ721‐5203+サハ721‐5203+サハ721‐5103+モハ721‐5103+クハ721‐5103 新千歳空港

札幌に回送されるエアポート編成。小樽向き先頭はクハ721‐5203

 2024年10月8日 ページ作成開始
 2024年10月10日 ページ新設


■参考文献
 Wikipedia JR北海道721系電車


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