国鉄新性能電車

117系

 京阪神間は私鉄との競争が激しく,常に高速運転サービスが求められてきました。昭和初期から20m,2扉クロスシート車であるモハ42,流電52系,半流43系など,最高グレードの省線電車がこの路線に投入され,併走する私鉄相手に関西急電として活躍した歴史を有しています。特に流電52系は,その全盛期にはクリームとマルーンの「関西急電色」と呼ばれるツートンに塗装され,絶大な人気を誇っていました。大戦のため荒廃を余儀なくされましたが,戦後においても,80系,113系が急電・快速としてその思想を受け継ぎ高速運転されてきました。

 そしてさらに速達サービスを強化するため,オールクロスの急行形153系を用いて1972(昭和47)年に登場したのが「新快速」で,その専用塗色から「ブルーライナー」として親しまれました。しかし,並行私鉄である阪急京都線や京阪本線の特急車は転換クロスシートを備えていたことから,急行形の153系をもってしてもアコモが見劣りしていました。また,デッキタイプの153系はラッシュ時の乗降に難がありました。

 そこで1979(昭和54)年に新快速専用設計の117系が新製投入されました。標準化を重視した国鉄において地域独自の車輌を投入するのは異例のことであり,大鉄局が国鉄本社の反対を押し切って導入したと言われています。117系は従来の国電スタイルから抜け出し,157系に似た細目の2枚窓,電動サボ付きのふっくら顔で,ラッシュ時を考慮し中央に寄った両開き2扉,車体中央部分に4組の2連窓を配し,クリーム(クリーム4号)地にマルーン(ぶどう色2号)帯のツートンという,流電を彷彿させるカラーリング,内装は国鉄初のオール転換クロスシート,シートピッチ910mm,室内は木目調化粧板,集中冷房装置,強制換気装置,初の電連付き密連,DT32系空気バネ台車,4M2T,最高速度110km/h,というハイグレード仕様でさっそうとデビュー。「シティライナー」として活躍しました。

 名鉄との競争が激しい名古屋地区においても高速化サービスアップのため,この117系が投入されています。1986年には一段下降窓の100・200番台車が両地区に増備されました。

 京阪神地区の117系は,1990年に全車最高速度を115km/hに引き上げる改造を受けていますが,1991年3月のダイヤ改正で早朝,深夜を除いて新快速の最高速度が120km/hに引き上げられたため運用が減り,1999年には223系により一部時間帯における130km/h運転が開始されたことを受け,同年に新快速の定期運用から離脱しています。

 
No.D700_121124-24
2012年11月24日 9:03
117系
東海道本線 京都


京都駅に到着したS4編成です。この日は紅葉を見に新快速で京都に着いたのですが原色を見て思わずこのホームまでダッシュして撮影しました。
(2012/12/2追加)
No.D700_120812-93
2012年8月12日 15:04
117系
湖西線 比叡山坂本


通いなれた湖西線をゆく117系ですが,恐怖の一色塗装化が待ち構えています。
(2012/8/16追加)
No.D700_120812-92
2012年8月12日 15:04
117系
湖西線 比叡山坂本


オリジナル色で活躍するS5編成。
(2012/8/16追加)
No.D700_120104-504
2012年1月4日
117系
東海道本線 大垣


オリジナルな関西急電色の117系。露出はF5.6,1/30s手持ち,ISO2500です。
(2012/1/8追加)
No.D700_120104-498
2012年1月4日
117系
東海道本線 大垣


東海色の117系が雪を付けて到着。露出はF5.6,1/30s手持ち,ISO3200です。
(2012/1/8追加)
No.D700_120104-335
2012年1月4日
117系
リニア・鉄道館


クハ116-209です。人が写らないようにしているので閑散としているように見えますが,冬休みで子供連れを中心に結構な人出でした。
(2012/1/8追加)
No.D700_120104-334
2012年1月4日
117系
リニア・鉄道館


11年にオープンしたリニア・鉄道館の屋外展示として117系3両が展示されています。手前からクハ117-30−モハ117-59−クハ116-209です。
(2012/1/8追加)
No.D700_120104-322
2012年1月4日
117系 普通
湖西線 大津京→唐崎


大津京を発車する湖西線普通電車。オリジナル塗色の117系が活躍しています。
(2012/1/8追加)
No.320-26
1994年1月2日
117系 普通
奈良線 稲荷


この年は伏見稲荷大社へ初詣に行きました。オリジナル色の117系に久しぶりに対面してこいつぁ春から縁起がいい??
(2007/11/2追加)
No.233-16
1991年8月18日
117系100番台 快速
東海道本線 大阪←新大阪


100番台車による6連の快速が朝の新淀川鉄橋を渡る。
(2006/05/25追加)
No.231-33
1991年8月15日
117系と115系
赤穂線 播州赤穂

家族旅行で牛窓に行った時の写真。オリジナル色はホッとします。
(2006/05/25追加)
No.229-37
1991年8月11日
117系 快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮


新快速運用を221系に譲り,塗色変更,快速運用に入る117系6連。
(2006/05/25追加)
No.200-3
1991年1月4日
117系 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮

列車線を飛ばす117系新快速,もうすぐ見納めの頃。
(2011/12/24追加)
No.199-29
1991年1月3日
117系 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮

手前の編成は塗色変更されています。12両で朝の新快速運用に入る117系。
(2011/12/24追加)
No.161-25
1988年12月31日
117系 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮

88年最後の写真。まもなく221系に主役を譲ることになります。
No.152-12
1988年1月3日
117系 新快速
山陽本線 姫路

88年のお正月に高松に行った時の1枚。分割作業中の117系。電気連結器付き密着連結器が威力を発揮。
No.149-36
1988年8月10日
117系100番台 新快速
東海道本線 芦屋←西ノ宮

JRになり列車線に移った新快速。国鉄時代にはなかった「びわこ」他,観光ヘッドマークを付けるようになり,時の移ろいを感じました。

No.139-20
1986年10月31日
117系100番台 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮


側窓が一段下降窓になりすっきりとした100番台車。台車もDT50C形,TR235B形のボルスタレス台車になっています。
No.86-2
1985年1月5日
117系 新快速と
EF651139+20系 9026レ
東海道本線 芦屋⇔西ノ宮

やはり冬季は六甲山がきれいに見えます。
No.84-38
1984年12月12日
117系 快速
東海道本線 大高←共和


この東海ライナーも追い写しです。
No.74-39
1984年9月30日
117系 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮

国鉄時代,新快速は緩行線を走行していました。上り新快速の追い写しです。大阪〜神戸間の鉄道開業は1874(明治7)年5月11日,東灘(信)〜尼崎間の複々線完成は1926(大正15)年11月15日,電車化は1934(昭和9)年7月20日と古い歴史を持っています。
No.56-3
1984年6月26日
117系新快速とEF6231 荷39レ
東海道本線 芦屋←西ノ宮

山男EF62との併走シーン。
No.39-32
1984年3月29日
117系 快速
東海道本線 東刈谷←安城


東海ライナーもデビュー当時は関西急電色をまとっていました。6連で快走。
No.31-25
1984年1月29日
117系 回送
北方貨物線 宮原操付近


雪を付けて宮原に戻ってきた12連。電幕は新快速のままです。
No.30-2
1984年1月13日
117系 新快速
東海道本線 芦屋→西ノ宮


RDPを初めて使用した撮影です。大御所の西尾克三郎先生がその昔52系流電を撮影された由緒正しき撮影地で,流電の末裔である117系を撮影することに縁を感じます・・・って,そんな大げさに言ってもウデがついていってません。
No.6-22
1983年7月18日
117系 快速
東海道本線 西ノ宮→芦屋


12連で運転される夕方18時頃の快速。153系ブルーライナーの時代から三本線看板を付けて12連で運転されていました。芦屋駅18:12頃,停車中にキハ82のはまかぜが抜いていきました。その後クモヤ通過だったなぁ。
No.N8201-4
1982年1月17日
117系 新快速
東海道本線 西ノ宮→芦屋


所定の6両で緩行線を西下する117系新快速シティライナー。夙川築堤からの撮影です。登場時は芦屋はおろか新大阪も通過という恐ろしいダイヤでした。
(2008/04/27追加)

 2004年12月4日 ページ新設
 2007年11月2日 コメント追加

 ■参考文献
 小玉光 クロスシートのスプリンターたち 鉄道ファン No.343 1989年11月号 交友社
 平成五年度 鉄道要覧 運輸省鉄道局監修
 Wikipedia